学習塾の開業前に準備する「塾長プロフィール」

学習塾の開業前にプロフィール作成をする

学習塾の開業にあたって、時間をかけて準備したいのが「塾長プロフィール」です。

「文は人なり」と言われます。

保護者(母親)は文章から「塾長の人柄」を推測し、掲載されている写真から「雰囲気」を感じます。

先入観を作りながら、我が子を預けても安全かどうかを考えています。

特に零細個人塾では、塾長のプロフィールは「自塾のブランド」です。

ぜひ、プロフィール作成にこだわりましょう。

 

プロフィールの書き方がわからない

「プロフィールにこだわりましょう」と書きましたが、「プロフィールの書き方がわからない」方は多いかと思います。

ポイントは、「いかにしてプロフィール文で、保護者の共感や信頼を得るか」です。

「プロフィールに書かれていた○○に心を打たれました」
「プロフィールに書かれていた○○に共感できました」

このような保護者の声が目標になります。

 

プロフィールの作成方法

有名人であれば、冒頭から生い立ちを語っても読んでもらえますが、残念ながらあなたのことを知らない保護者がほとんどです。

「あなたの魅力」が整理され、効果的に活用できないと、保護者が退屈する文章になってしまいます。

まず、プロフィール文の素材づくりと思って、

  • これまでの経験
  • 好きな事
  • 得意な事
  • 興味がある事

を考えてみましょう。

  • 「これまでの経験」は過去の実績、「保護者の信頼性」につながる
  • 「好きな事」は現在の向上心、「学習姿勢」につながる
  • 「得意な事」は能力開発の実績、「結果を出すイメージ」につながる
  • 「興味がある事」は未来を見ながら人生を歩む心、「可能性を切り開くイメージ」につながる

 

素材の準備ができたら、次の3点に注意しながらプロフィール文をつくっていきましょう。

 

冒頭でインパクトを与える

お笑いで言うところの「つかみ」を大切にしましょう。

保護者は、あなたに少しだけ興味を持ってプロフィールを読み始めようとしています。

更に保護者を引き込むためには、興味を引くキャッチコピーが欠かせません。

「えっ!何?」「凄い!この人」
「どういうこと?なんだか興味がある・・・」

と思われそうなあなたの経験をキャッチコピーにして打ち出します。

 

パッと見て目をひく画像を掲載

プロフィールに合った画像で興味を引きつけましょう。

ただし、インパクトを狙い過ぎないように注意してください。

  • 教育者のイメージにふさわしくない(暴力・差別・陰湿な印象を与える画像)
  • 保護者(母親)から見た場合に違和感がある(例えば、昆虫が好きだからとクモの写真を載せるなど)

 

写真の明るさ・鮮明度・撮影角度なども大切です。

写真1枚で保護者が感じる塾の雰囲気・イメージが変わります。

プロの写真家に撮ってもらうなど、掲載する画像は徹底的にこだわってください。

なお、母親が入塾を決めるケースが多いため、必ず第3者の女性から意見をもらいましょう。

 

保護者が共感できるポイントを掲載する

身近な情報を載せて、「共感」の素材にします。

  • 現在お住まいの地域
  • 出身地
  • 趣味
  • 既婚・未婚
  • 仕事(前職)
  • 家族

子育て中であれば、母親の気持ちをくんだ文章をプロフィールに組み入れましょう。

子育てが終わっていれば、「子育てで苦労した点」「もっとこうすれば良かった」というような反省を込めて、塾運営を始めるきっかけとして語ってもよいでしょう。

「趣味」はやや注意が必要です。母親目線を意識する必要があるからです。

例えば「プラモデル」「プログラミング」と書けば、母親からはオタクのように見られてしまう可能性があります。

一方、「山登り」「魚釣り」「バードウォッチング」などであれば、アウトドア系で行動派な印象になります。

学習塾では「塾長のリーダーシップ」が保護者から求められますので、「行動派」な印象付けの方が無難です。

ただし、趣味が「読書」であれば、インドア系でありながら知的なイメージになりますので、塾プロフィールにはマッチします。

 

やや細かいですが、次の項目もプロフィールに活用できます。

  • 好きな物、嫌いな物
  • 年齢
  • 出身校

「好きな物、嫌いな物」を具体的に書けば、「物事をハッキリさせる印象」になります。

「嫌いな食べ物なし!」であれば、「ハツラツとしていて器が大きい印象」になります。

「出身校」は地元の進学校、有名大学であれば、さりげなく掲載してもよいでしょう。

「学歴」は学習塾の印象づくりに役立ちます。

ただし、目指す経営が高学歴を狙う進学塾でない場合は、出身校を載せない事も検討しましょう。

 

まとめ

プロフィール文に全てをさらけだす必要はありませんが、共感ポイントが多ければ多いほど保護者を引き込みやすくなります。

自塾のブランドづくりと考えて、定期的にプロフィール文をアップデートしましょう。

また、プロフィール文のコツは「自分をアピールする場でありながら、自分を飾らずにさりげなく」という点です。

プロフィールで強みばかりが並ぶと、ただの自慢話に見えてしまいます。

保護者(母親)の反感を買うプロフィールなら、何も書かない方がマシです。

自慢話にならないようにする方法の一つとして、「失敗談や恥ずかしい過去を語る」手法があります。

人間は失敗談や弱点をさらす人に共感を得る性質があるので、「この人にもこんな経験があったんだ~」と思わせる文章になれば効果的です。

失敗談や弱点をさらす場合のポイントは、「困難を乗り越えて今がある」という締めくくりです。

「こんな経験を乗り越えてきた先生なんだぁ」と、保護者に理解されることで「共感から信頼へ」近づいていきます。

自分をさらけ出さないと、相手も心を開きません。

「共感・信頼」を得られることで保護者から体験申込みが入りやすくなり、来塾の際は高い信頼で入塾してもらえます。

プロフィール文があると、経営方針も人生設計もはっきりしてきます。

それは、個人塾にとっては「経営=人生」だからです。

開業後の塾経営をスムーズに軌道に乗せるためにも、プロフィールの作成に力を入れましょう!




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