クレーム処理の経験者が塾経営では有利!
学習塾の開業にあたり、「教育」「地域貢献」など、良い面ばかりに目が行っている方が少なくありません。
多くの保護者・生徒から感謝されるのは真実ですが、決して良い事ばかりではありません。
勉強や指導、結果に関してクレームを受けることがあるのです。
そこで、今回は「クレーム処理の経験が学習塾ビジネスに活かせる」というテーマでまとめてみます。
クレーム処理は企業の価値、財産である
これまでの社会人経験で、「クレーム処理は企業の価値、財産である」のような言葉を聞かされてきませんでしたか?
学習塾も一般企業と同様、クレーム処理は最重要な経営課題の一つです。
絶対にひるまず、保護者の信頼を勝ち得る「チャンス」と考えることが重要です。
学習塾における、クレーム処理のポイント
(1)まず詫びて、保護者の心情を理解するために傾聴する
どのような内容であっても、逃げも隠れもせず、事実として保護者に「不快な思いをさせたこと」に対して詫びることが大切です。
塾側のプライドが高すぎると、この段階で見事に失敗しますので注意してください。
次に保護者の心情を理解するために、徹底的に話を聴きます。
自然と保護者の気持ちが静まってきますので、保護者に怒りをすべて出し切ってもらうイメージで対応しましょう。
(2)何が問題になっているか、事実を確認する
クレームの解決に必要な「事実」を整理します。
クッション言葉を活用しつつ、適切な質問で事実を固めていきます。
これは「訊くスキル」と言われますが、もしFC加盟などして研修期間で学ぶことがあれば、開業前に徹底的にスキルを磨き上げてください。
なお、前提条件として業務知識や常識も問われますので、日頃からの情報収集(勉強)が欠かせません。
(3)解決策を提示する
解決案は「なぜ?何を?どうする?誰が?いつまでに?どこで?」で考えます。
一般常識で考える必要があるので、できれば複数人で解決策を熟慮してください。
フランチャイズ(FC)に加盟していれば、ブランドの印象を考慮する必要があるので、必ずFC本部に相談しましょう。
(4)クレームへのお詫び・感謝、組織内でクレームを共有する
保護者や生徒に非がなければ、お詫びに加えて感謝を伝えるようにしてください。
保護者は問題が解決した上に感謝までされるとなれば、今後、根強いファンになってくれるかもしれません。
クレーム処理は、保護者の信頼を勝ち得る「チャンス」であることを思い出してください。
最後に、クレームを塾内で共有し、次の活動に活かすことです。
クレームを通じて、最高のサービスを追求し続けることが学習塾経営の「成熟」につながります。
教育サービスの質が高まれば、「商品」のクオリティが向上し、ファンが増え、口コミが起きて生徒が増えてきます。
まとめ
クレーム処理の経験値が高い人ほど、学習塾では保護者との絆を強めるチャンスに恵まれる可能性があります。
経営レベルまで視野を広げれば、クレーム処理を重ねるたびに教育サービスの質が向上し、地域に認められる塾に近づくのです。
「クレーム処理は企業の価値、財産である」は、学習塾でもそのまま当てはまります。