「なぜ学習塾で開業しようと思ったのですか?」で見えること
こんな人が学習塾で開業している
年間60名以上の学習塾の開業支援をさせていただくのですが、必ず「なぜ学習塾で開業しようと思ったのですか?」と質問するようにしています。
理由は、「開業に対する覚悟の度合い」「教育に対する志の有無」を確認できるからです。
開業理由は様々ですが、根本の心理を探ると「ある共通点」が見えてきます。
学習塾業界を選択された方は、働くことに対して「生き甲斐、やり甲斐を感じる仕事をしたい!」という価値観を大切にしていることです。
また、塾業界は検討外だったという方も多いです。
- 教育系の資格を持たない
- 塾講師のアルバイト経験すらない
- 自分は勉強が苦手だった
- 自分にはできそうにない
といった理由が挙がります。
「自分にはできそうにない」と思っていた方も、開業にまつわる情報を集めていくと、「個別指導塾の大半が異業種からの参入で、学習塾は人から人へのサービスだから、経験や実績よりも教育に対する情熱こそが大切である」ということに気付き始めます。
「フランチャイズ」という選択
塾開業者のうち、フランチャイズを選択された方のご意見として多いのが「リスク管理」です。
統計上、新しく創設された会社の90%が10年後には消滅していると言われています。
「リスク管理」とは、開業リスクを軽減するためにフランチャイズでの起業を選択するというものです。
フランチャイザー(FC本部)は慎重に選ぶ必要がありますが、独学でノウハウを蓄積するよりも「組織力による利点」は大きいと言えます。
また、教育経験の有無や学歴に左右されず、「経営オーナーとして成功したい!」という情熱が優位の方にもフランチャイズが向きます。
フランチャイズに加盟する場合のメリットは、大きく次の5点を抑えておきましょう。
- 成功事例のあるビジネスモデルでスタートできる
- 最新の成功事例・失敗事例が手に入る(情報共有)
- 研修やシステムにより、ビジネススキルが効率的に習得できる
- 常に相談相手がいる状態でビジネスが展開できる
- スケールメリットが受けられる(「全国●校展開の●●塾」などの表現)
逆にデメリットは、
- 自分の思う方法で経営がしにくい(制限がある)
- 指定教材を使わなければならない(場合がある)
- 月謝が決まっている(場合がある)
- 広報業務は本部確認が必要(ブランドを共有するため)
- 本部への支払い(ロイヤリティなど)
まとめ
「なぜ学習塾で開業しようと思ったのですか?」という質問を通して、「開業に対する覚悟の度合い」「教育に対する志の有無」を確認する、と書きましたが、開業者の多くは「不安で不安で仕方がない」というのが本音です。
だからこそ、独立成功のためには「情報を集めて、イメージして、勉強して、支援を受けて、スキルを身につける必要がある」という考えに至るとのことです。
マーケティング、看板デザイン、広報・生徒募集戦略、生徒指導法、教材選び・使い方など・・・、塾開業といっても個人で調べるにはかなりの情報量が必要です。
自力ですべてを行うなら、「開業準備期間」をたっぷり取る必要があります。
独立開業においても、「時間をかけるか」「お金で時間を買うか」の二択が迫られるのが現状です。
◆フランチャイズでの塾開業をお考えの方へ